「さてと……運試しのリーチといきますかな」
「さぁさぁ来ましたよ。駄馬の先走りが」
「おーら横曲げやがった。一巡待てっての」
ワイのワイのと、私がイメージしていた『マンション麻雀』とはまったくかけ離れた、まるでセット麻雀でも行ってるようにゲームは進んで行く。
だが清算時にバサバサと舞う福沢さん。それを見るとやはり高レートと心が震えてくる。
そして3ゲームほど消化したころ。
「ねぇキミキミ。いっちょ打ってみる?」
とのお声が。
「こらこら。人形君は今日は顔見せだけだよ。それに新人なんだから、ココのレートでいじめちゃだめだ」
「レート下げりゃいいじゃない。キミ、今日いくら持ってるの?」
「はぁ、六万くらいです」
「おぉ。すげぇ」
「十分足りるじゃない」
そして一番高齢の白髪のオジさんが席を譲ってくれ、少々生暖かくなった椅子へと座りなおす。そこでレートが話し合われ、結局その日はピンの1−3で打たせてもらえることになった。
「いいんですか?」
「俺等はサシウマ握るから」
部長達は5万ずつのサシウマを握っていよいよスタート。レートは普段打っているフリーと変わらないとはいえ、この特殊な環境は私の手を震わせる。
「気楽でいいんだからね」
「そうそう」
「はい。よろしくお願いします」
そして試合が始まったが、結局2着2回にトップ1回という好成績を収めることができた。
まぁ、当然と言えば当然の結果。そもそも私はカヤの外で、いかにサシウマ相手から点棒を取るか。というのに腐心している三人が相手である。私はどの状況でも伸び伸び打たせてもらえる。
あと、自分の息子ほども離れている私に対しての『お小遣い』の意味合いも強かった気がする。
アットホームな雰囲気の中でのゲームが終わり。タクシーを呼んでもらって、部長からタクシー代をいただく。
「今度から一人でおいで。もう店長に顔覚えてもらったから。携帯の番号教えておけば、面子足りない時呼んでもらえるよ」
「そうですか。よろしくお願いします」
気楽に携帯の番号を書き、それを店長に渡す。
「んじゃおやすみ」
「おやすみなさい。今日はありがとうございました」
「いいって。それじゃね」
気楽に手を振ってくださる部長。私は何度も頭を下げつつ、タクシーは多少乱暴にアクセルを踏み込んだ。
ルーズリーフの切れ端に書いた携帯番号――。
そこから、私の本当の『マンション麻雀』が始まる事となる。
続く。
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- 2006/03/07(火) 21:45:19|
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雀荘の中で店長に言って待たせてもらうこと30分。
部長は「おみやげ」と焼き鳥を包みを持たせてくれて、さっそくの出発。タクシーで揺られること数十分。とあるベットタウンにあるごく普通のマンション前へと車は止まった。
「人形君は今日は打たなくていいよ。今日は顔見せね」
「はい。わかりました」
そう言ってマンションの入り口に立つと、なにやらカチカチと部長はボタンを押し始める。オートロックなのだという。
マンション住まいの方には別段珍しくもなんともないらしいのだが、一軒家にずーっと住んでいた私にはその『オートロックシステム』なるものが、非常に珍しく、面白く思ったものだった。
また『選んだ人しか入らせない』という雰囲気が、イメージしていたマンション麻雀とあいまって非常に緊張する。
「うん。うん。俺だよ。よろしく」
インターホンでちょこちょこと部長は話をし、自動ドアが開く。
私のイメージでは入る前に『合言葉』なるものを言い合って――などというものを想像していたのだが、誰が来たのかは玄関前の監視カメラとインターホンで丸分かりなので、あっさりと扉は開く。
「いらっしゃいませ」
柔和な顔をした初老の男性が迎えてくれる。その後ろに控えているのは奥さんだろう。お世辞にも美人とは言えないが、豪快さと気さくさが合わさった味わい深いご婦人だ。
「まーまー。男前がきたよっ」
私のスーツを受け取り、手にしていた焼き鳥を皿に盛ってあげるといって持って行ってしまう。
私は最初のイメージとは全然違うアットホームな雰囲気に、しょうしょう拍子抜けしてしまった。
ごく普通のマンションの客間に、でんと控える麻雀卓。よくよく考えればシュールな光景である。
そこには酒を飲んで顔を真っ赤にした、部長と同じ年齢ほどの中年男性が二人。すでに待っていた。
「遅いじゃんよ」
「なに? その子」
「ああ。得意先の社員でね。人形君だ」
「おお。麻雀強いの?」
「いえ、全然弱いですから」
「お前等とは今日は打たせないよ。顔見せね」
やいのやいのと軽口を叩き合い、男たちはさっそく――と思ったがその前に腹ごしらえだそうだ。
ここではなんでもタダとのことで、親子丼を作ってもらうことにする。部長も寿司を注文して摘んでいる。私は焼き鳥をおかずに親子丼をパクつき、部長の後ろで見学させてもらうことにした。
レートは1000点500円。ウマは一万、三万。赤は5に各種一枚ずつ。チップはなし。
はなっからトンでもないレートを目の当たりにすることになるのだが、当の本人たちはあっけらかんとしたものである。どうもこのくらいのレートではこの面子には「遊び金」らしい。まったく恐ろしいものだ。
囲む面子は先に来ていたお客さん二人に部長。そしてこのマンション麻雀の店長さんの四人だ。なぜかおばちゃんは私の横でイロイロと世話を焼いてくれる。
「んじゃまぁ始めよっか」
部長のそんな呑気な掛け声で、いよいよマンション麻雀はスタートした。
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- 2006/03/06(月) 21:42:15|
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少し昔の話をしよう。
それは今から4年ほど前のころ。麻雀も今と比べればさほど達者ではない時期。本格的にフリーに通い始めて1年ちょっと。とにかく牌を触っていれば楽しくて仕方がなかった。
その時の私が通っていた雀荘のレートはピン。いわゆる「ピンジャンオヤジ」が足繁く通うような雀荘であった。
今でこそ他人のマナーに気付き、イライラしてしまう私であるが、これは逆を言えば他人のマナーにまで気がつくだけの余裕ができたとも言えるだろう。
当時の私はそんな余裕などあるはずもなく、ただ目をギョロギョロさせて牌を追いかけるのに必死になっていたもんである。
そんなのが二ヶ月ほど続いたであろうか。
偶然が偶然を重ね、とある得意先の部長と雀荘で鉢合わせるということがあった。どうやらその部長はこのピンジャンの元常連だったらしく、今は時々顔を出す程度だったので今まで会わなかったらしい。
私が麻雀をすると知ってからか、それからは飲みに釣れて行っていただいたりと、可愛がってもらったもんである。
むろん、夜の中州で『美味しい目』にあわせていただいた事も数度。その部長とは結局それから一年ほど秘密裏に懇意にさせていただくことになる。
なんでそんなに可愛がってもらったかといえば、この部長、実は奥さんには「麻雀は止めた」とのたまっていたらしい。どうやらていのいい『口止め』だったらしいのだが、そもそも私はその奥さんとの面識などあろうはずもない。それを口実に私に奢ってくれていただけなのだろう。
それから半年ほどが過ぎていつもの週末。仕事をかたずけてさぁ今日も運試しだと、行き付けの雀荘へと足を伸ばそうとした時に携帯が鳴る。
名前を見てみるとなんと部長ではないか。
「はい。もしもし」
「おう人形君。わかる?」
「わかりますよ。○○部長ですよね。お久しぶりです」
「おうおう。最近あそこ行ってないんだけどさ、君行ってるの?」
「ええ。今夜もちょっと寄って帰ろうかと」
「そうかそうか。それじゃあさ、ちょっと付き合わない?」
「いいですよ。飲みにですか?」
「いやいや。マンションだよ。マンション」
マンション? 最初はどこかの家にでもお邪魔すると思ったのだが、当時のギャンブル熱でカッカしていた私にはすぐさま察しがつく。
「マンションって、マンション麻雀ですか?」
「そうそう。俺が良く顔出してるとこでさ、客も悪くないよ。行く?」
「レートはいかほどでしょう?」
「君が来るなら一番安くなるんじゃない? 多分、2の2−6くらいだろうね」
これは200円のウマが2000円、6000円という意味である。トビラス食らえば12000円ほどが羽が生える。
だが給料日直後ということもあり、私の財布の中身は60000円ほど入っている。
「行きます。ぜひ連れて行ってください」
「おしおし。んじゃさ、いつもの雀荘の前で待っててよ」
「分かりました」
マンション麻雀――果たしてどのような場所なのか。
私は様々な意味合いで胸を高らせながら、部長を待つためにビルから外に出た。
続く。
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- 2006/03/03(金) 22:39:46|
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本日は宣伝だけの短い日記。
まずは一つ目。
麻雀ネタ満載 〜TOBOO!〜さんのブログではメールマガジンを発行することになり、そこで私も一筆書かせていただくことになりました。
もちろん私が書くのですから
雀荘NETネタなのですがw
雰囲気はどちらかというとここと全然違うと思います。一風変わった『裏3』をごらんになりたいと思われるかたは、ぜひメールマガジンの購読をよろしくお願いします。
そして二つ目。
敵がきた。 先日の
ジャンクエ3のコメントに、以下のコメントが掲載されていました。
はじめまして とっても楽しかったです。
もう10年くらいマージャンしてないので、久しぶりにやりたくなっちゃいました。
私のサイトから勝手にリンクしちゃいました。
気が向いたらで良いので、相互リンクお願いします。
とてもご丁寧なメッセージ。
だがこれは罠であった!! アドレスをクリックしてみてビックリ。なんと
ロト6【5口で1億を当てよう】夢?さんのHPではありませんか!!
ロト6【5口で1億を当てよう】夢?さんと言えば、現在ブログランキング、ギャンブル部門第2位の
怨敵その怨敵が相互リンクしましょてか!?
よろしくお願いしますっ!(平伏)
…………。
…………。
なによ?
「
あんた、よわ!」と仰る方はランキングをクリック!!
ランキング!! いーじゃんよぅ! ご丁寧なコメントには誠実に対応しなきゃだめなんだぞぅ!テーマ:麻雀 - ジャンル:ギャンブル
- 2006/03/02(木) 02:29:47|
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